2011年10月22日土曜日

UCLA vs Duke

先日、UCLAとDukeのうちUCLAを選んだ理由を教えて欲しいというコメントを
いただきましたので、今回のポストはその点について述べたいと思います。

まず最初に言っておきたいのは、UCLAもDukeも素晴らしいトップビジネススクールであって、
仮に僕がDukeに進学することを選んでいたとしても全く後悔しなかったであろうということ、
今回のポストは僕の価値観に基づくものであるということです。
その上で、これからMBA留学をしようとしている人の参考になればと思います。

僕が進学先を決めるにあたり、この2校について考慮した事項は多くありますが、
決定打になったのは以下の点です。

1.テクノロジーマネジメント専攻
UCLAにはEaston Technology Leadership Programという
テクノロジーマネジメントに特化したプログラムが用意されています。
技術系のバックグラウンドであることと、今後もテクノロジーに関わる仕事をしたい
という思いがあったため、この点は重要でした。
ちなみに、UCLAは卒業生の就職先のトップもハイテク企業であり、
特にクリーンテクノロジーに興味を持っている学生が大勢います。
他方Dukeにはテクノロジーに関する講義はほとんどないため、
テクノロジーを重点的に勉強したい人は考慮すべき事項かと思います。

2.アントレプレナーシップ、ファイナンス
UCLAが強い分野にアントレプレナーシップとファイナンスがあります。
強いというのは、具体的には世界トップレベルの教授が多いということで、
UCLAの看板教授はこれらの分野の方たちです。
過去の留学生から話を聞くと、看板教授といわれる人たちの授業は
「新たな発見」があり、自分の業務内容と関係なくても受ける価値があるそうです。
完全にフィーリングの世界の話ですが、
僕は他の分野よりこれらの分野の方が面白そうだと思ったので、UCLAを優先しました。
ちなみにDukeの場合はマーケティングやヘルスケアが有名ですね。

3.日本人にとっての住みやすさ
私は妻同伴での渡米であり、かつ妻は英語が全くできなかったため、
妻にとっても住みやすい場所ということを考慮しました。
ロサンゼルスは米国最大の日系コミュニティがあり、在住する日本人数も全米2位で、
「日本語だけでも生活できる」、「日本と全く同じ生活ができる」アメリカでも数少ない地域です。
また、ロサンゼルスはラテン系、アジア系人種が非常に多く、
米国にいながら人種差別を感じる機会は全くありません。
海外の生活に不安がある人であってもLAで苦労することはそうそうないと思います。
現在妻も米国生活をとても楽しんでいるようなので、
この選択は間違っていなかったと思います。
ちなみに、Dukeのあるノースカロライナは全米一住み易い都市とも言われており、
英語の問題を除けばDukeも住みよいところだと思います。

4.卒業生の印象
いろいろなスクールの説明会に参加して、
僕にとって卒業生の印象が一番良かったのがUCLAでした。
つまり、UCLAの学生の雰囲気が僕の性格にマッチしたということです。
学生の雰囲気というのはスクールごとに本当にまちまちなので、
実はこういう雰囲気の部分が一番大切なのかもしれません。


そのほかにも以下のようなことを考慮しました。

5.ランキング
僕は派遣留学なので、私費の方よりは気にしていませんが、
やはりより良い大学に行きたいという気持ちはありましたのでランキングも見ました。
基本的に、ビジネススクールランキングでは常にDukeの方が上です。
米国内ランキングではDukeは10位付近、UCLAは15位付近です。
最近UCLAはランキングが落ち気味で、
UCLAとしても必死にランキングを上げようとしているのですが、
2年、3年で大きく変化することは稀なので、
少しでもランキングの高い大学を、と思っている人はDukeの方がいいでしょう。

6.日本での知名度
これは5とも絡みますが、将来転職せざるを得なくなったときのことを考え、
日本での知名度についても考慮しました。
というのも日本企業の採用担当者は米国大学を詳しく知らない場合が多いためです。
(外資系に絞るのであればそんなに問題ないですが)
それで、この点ついてはハッキリとUCLAの方が上で、
日本におけるUCLAの知名度はMITやコロンビアに並ぶレベルです。
片や残念ながらDukeを知っている日本人は非常に少ないというのが現状でしょう。

7.校風
UCLA、Dukeともとても協調的な校風であることで知られています。
この点はどちらの大学に行っても大差ないのではないかと思います。
MBA留学が始めての海外生活という人にとっては
どちらも米国生活になじむという観点では最適な学校ではないでしょうか。

8.生活費
派遣元から支給される生活費はそんなに多くないので、いろいろと調べました。
ロサンゼルスは米国の中でニューヨークの次に地価や物価が高いです。
その上車の購入は必須なので、生活費が高いのは否めません。
生活費を抑える必要がある人はDukeの方がいいでしょう。
おそらく3割くらいトータルで安いのではないかと思います。


というわけで、いろいろと書いてきましたが、結局最後はキメの問題です。

学校の選択を迫られた場合は最後の最後まで悩むと思います。
(僕もDukeの辞退は返答期限の1時間前まで悩んでました)
いくら自分で基準を作ってもそうそう簡単にその基準通りに決心できるものではないです。
しかし、それだけ悩むということはどちらも捨てがたいということであり、
最終的にどちらを選んだとしても後悔しないでしょう。
それだけどちらも自分にとって価値のある大学なんです。

なので、時間のある限り悩んで、
最後は自分の選択に自信を持って次のステップに進んでもらえたらと思います。


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1 件のコメント:

  1. Lightさん

    早速のエントリーありがとうございました!
    多面的に比較していただき、大変参考になりました。

    ただし、最後にLightさんがおっしゃっているように、最後はキメや直観なのかなという気がします。

    いずれにせよ、悔いのないMBA受験をしたいと思います。
    これからもブログ楽しみにしてます!

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