2012年11月22日木曜日

MBA v.s. U.S.CPA

しばらく更新をさぼってしまいました。
ここ3週間の間の出来事としては来期の授業のBiddingがありました。
来期は結構フレキシブルなのでここから変わる可能性がありますが、
今のところ以下のような感じになってます。

MGMT 226 Special Advanced Topics in Accounting
MGMT 232F Behavioral Finance
MGMT 260A Market Assessment
MGMT 262 Price Policy
MGMT 406 Global Macroeconomy

アカウンティングはタイトルだけ見るとショボそうなんですが、
Andersonでトップクラスの評価のSussman教授が担当しており、
会計というよりは実践的な最新のファイナンスを学べるそうです。
そして今学期マーケティングの面白さに目覚めてしまったので、
来期も引き続きマーケティングを2つ選択。

というか最近確信になりつつあるのですが、
MBAに来て学ぶ価値があるのはFinanceとMarketingがダントツ。
次点でOperationという感じで、それ以外はハッキリ言ってあんまり身にならないと思う。
まさにドラッカーが言っているとおり。

さて、授業の話はこのくらいにして、
個人的にMBAとUSCPAどっちが価値がありますかという質問を受けたので、
タイトルのとおり今回はそのことについてポストしたいと思います。

結論から言うと「そもそも比べることが間違っている」と思います。
USCPAがアメリカの公的な資格なのに対して、MBAは大学院の学位の1つ。
USCPAはアメリカで監査や税金などの独占業務を行うために必要なものであるのに対し、
MBAは経営に関する大学院レベルの知識があることを証明するものであって、
双方は目的や性質が全くことなるものです。

ただ、多くの人が2つを比べてしまうのは、
日本のUSCPA予備校が、USCPAはMBAと同じ範囲を勉強するので
MBAと同じような価値があるというデマを流しているせいだと思われます。

なので僕の意見としては、
監査法人や外資のコントローラーとして勤務したいのであればUSCPA、
最終的に組織のマネジメント(CFO含む)になりたいのであればMBAにすべきであって、
費用や時間と言った観点からどちらかでどちらかを代替しようとするのは
手段と目的を混同することになると思ってます。
(じゃあ何でお前は両方取ってるんだという突っ込みがありそうですが、それはさておき)

まあ、以上が回答なわけですが、あえて無理やり比較するとするならば
間違いなく MBA > USCPA です。
ここでのMBAはアメリカのトップ30とかヨーロッパのトップ10とかのレベルです。
主な比較項目としては大体以下のような感じ。

1.給料
MBAが卒業直後で1千万を超え、15年後くらいの平均年収が2千万を超えるのに対し、
USCPAはコントローラーや監査法人のパートナーでやっと1千数百万。
生涯賃金に換算すると億単位の差がつきます。
これはMBAの方が組織において重要な役割を任されるので当たり前といえば当たり前。

2.キャリアパス
MBAもUSCPAもホルダーかどうかより経験と実績が重要ということが大前提ですが、
MBAは企業のマネジメント、投資銀行、戦略コンサル、プライベート・エクイティ、
起業、ベンチャー・キャピタルなど選択肢が非常に広い(もちろん就職は簡単ではないが)。
他方USCPAは監査法人、会計コンサル、企業の経理部門などが主なキャリアパスとなり、
やはり選択肢が限られているのは否めないと思います。

3.ビジネスの知識
はっきり言って、USCPAの試験で得られるビジネスの知識は浅すぎて
使い物にならないし、少なくともMBAとは比較にすらならないです。
USCPAのファイナンスとか戦略論の知識でビジネスは語れません。

4.名声
USCPAは監査とか税金とか「決まったレールに沿って行う」仕事がメインです。
そういう仕事は世界的にはあまり評価されないというのが一般的な感覚だと思います。
ビジネス・スクールの同級生と話しても、
USCPAを持っていると、頭が良いと思われる一方で
「何でそんなつまらない仕事してるの?」と言われるのが関の山のよう。
(なのでUSCPA受験の話は同級生にはあまりしてません。)

まあ、結論はいつぞやのポストと同じですが、
いずれにせよ自分にとってはどっちが必要なのかをしっかり見極める
ということだと思います。


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