冬学期もWeek 2が終了。だんだんエンジンがかかってきました。
が、来週は気が遠くなるくらい毎日いろいろな予定が入っていて
前半の山場になりそうな予感です。
今週ついにスタートしたAMR(卒業プロジェクト)ですが、思ったより面白そうです。
クライアント企業からコンサルフィーをもらっていることもあり(学校が)、
5ヶ月の期間中にクライアントに納得してもらえる成果は出したいと思ってます。
「学生だからこんなものか」と思われるのも癪だし。
さて、タイトルに書いた「消費者としてのMBAマインド」。
まあいつもの如くそんな大袈裟なものではなく、
最近ふと自分の思考の変化に気付いたのでポストしておこうと思った次第です。
MBAというと消費者側ではなく会社側のことについて学ぶというイメージで、
実際そのとおりなのですが、この消費者・会社という関係は表裏一体なので、
MBAで会社側の経営についていろいろ勉強していると
自分が普段一消費者として振舞っているときの思考、行動にも影響が出てくるわけです。
某テーマパークは普通の入場券に20ドルくらいプラスすると年間パスが買えてしまいます。
この年間パスシステムは経済学を応用した抱き合わせ販売の典型です。
多くの人が「20ドルのプラスなら2回来れば元が取れる」と思って
(さらにテーマパークに来た瞬間の高揚感とかも相まって)
年間パスを買ってしまうのですが、大抵の人はこの20ドルをドブに捨てることになります。
企業側の視点から見ると、1年の間に複数回来ることの価値の期待値は
20ドルしかないことが過去のデータから分かっているので20ドルにしているわけで、
顧客が複数回来ることにもっと価値を見出しているのであれば、
年間パスの値段もそれに合わせて上げるわけです。
(あくまで企業が合理的に行動した場合の話ですが)
なので、僕のようにテーマパークにそこまで熱狂的な興味がない人の場合、
その場の勢いに流されず通常入場券を買うのがよい判断になります。
で、本題。
明らかにMBAに来て変わったのが、製品やサービスの価値判断の仕方。
MBAに来る以前は以下のような感じでした。
① 新商品や新サービスが出てくる
② デザインや機能性、価格といった価値基準からそれらの価値を測る
③ 良い商品(サービス)か悪い商品(サービス)かを判断する
で、MBAに来たあとでは以下のように1ステップ増えました。
① 新商品や新サービスが出てくる
② それらの商品やサービスは僕をターゲットにしているのかどうか考える
③-1 自分がターゲットに含まれていると考えられる場合、
デザインや機能性、価格といった自分の価値基準からそれらの価値を測る
③-2 自分がターゲットに含まれていないと考えられる場合、
ターゲットが誰で、その人達がどのように価値判断を行うのか考える
④良い商品(サービス)か悪い商品(サービス)かを判断する
何も考えていない会社の製品やサービスを除き、
全ての製品やサービスには「ターゲットセグメント」が存在します。
ほぼ全ての日本人が日常的に消費している米やお茶といったものでも、
品質、価格などの観点からいくつものターゲットセグメントが存在します。
なので、製品やサービスの価値を判断するとき、
本当に大事なのは、「それらを売っている企業が自分をターゲットにしているのかどうか」
という判断をまず行うこと。これをしないと製品やサービスを客観的に見られません。
日常生活でよくお目にかかるのが、
「AさんはXについて全然駄目と言っていたけど、Bさんはとても良いと言っている」
という感じの話。これはAさんとBさんが価値観によって違うセグメントに属しており、
企業はBさんのセグメントをターゲットとして製品やサービスを提供しているわけです。
このセグメントという考え方に慣れていないと、
「親友のAさんが悪いと言っているから悪いのだろう」みたいな判断をしてしまい、
実は自分はBさんと同じセグメントに属しており、Xから大きなベネフィットを得られる
のにも関わらずXを購入することは諦めてしまう、
あるいは、逆に自分にとってベネフィットの無いものを購入してしまうということが起こります。
また、これを少し発展させると、
セグメントの考え方に慣れていない人からの情報を信じるのは
非常に危険ということにもなります。
もちろん人の価値観や記憶はかなり曖昧で偏見だらけなので、そういうリスクもありますが、
その人と自分が全く異なるセグメントにいる可能性から生じるリスクも大きいからです。
改めて考えてみると至極当たり前の内容なんですが、
MBAに来る前はこんな考え方していなかったのも確かですし、
これはMBAに来たことのささやかなベネフィットかな、と思ってます。
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