2011年8月19日金曜日

留学準備英語編 TOEFL(その1)

先日、このブログへのコメントでTOEFLのレビューの依頼をいただきました。
ということで、これから何回かに分けてTOEFL対策についても
ポストしていきたいと思います。

最初に予告しておきますが、僕が投稿する内容は多くの点において
他の留学経験者や予備校が言っていることの繰り返しになります。
僕もTOEFLについては、葛山さんという人が運営している
Web TOEFLを中心に学習を進め、
そこで言われたことを忠実に実行していたに過ぎないためです。
なので、他の人が言っていることは正しいということを
さらに例証するというような感覚で読んでもらえると幸いです。

よく言われることですが、TOEFLはリスニングが関連するタスクが
全体の55%を占めるため、リスニングが上がらなければ
トータルで高得点を上げることはまず不可能です。
このことは次回で詳細をポストしたいと思いますが、今回はリーディングについて。

先に結論を言えば、
リーディングは全ての英語学習の基本となるものなので、
リーディングが安定しない人もTOEFLでは高得点は取れません。
これはリーディングセクションが受験者に何を求めているのかを
分析すれば明らかになります。

それは、単語力、文法力、読解力の3点です。
このうち単語力、読解力は設問を通して直接的に、
文法力は分類が難しいところですが、まあ間接的に聞かれていえるといえます。
この3点は他のセクションにおいても問題に答えるために必須のものであり、
これらの力が十分に無ければ高得点は望めないでしょう。
(例えば、リスニングは文章を目で読む代わりに耳から聞いているだけなので、
単語、文法、読解(=内容理解)ができなければ解けません。)

逆に、この3点が十分に身につけばTOEFLのリーディングは全く怖くありません。
安定的に満点近くを取ることができるようになると思います。
そして、リーディングができるようになれば、
リスニング、スピーキング、ライティングはそれに「聞く」、「喋る」、「書く」という
要素を付け加えるだけなので、練習と慣れで点数は上がります。

よって、TOEFL攻略においては、リーディングで「安定して」高得点を
取れるようになることが早い段階で求められると言えます。

本題のリーディングができるようになるための勉強法ですが、
上記のように求められる要素は単語力、文法力、読解力の3つなので、
これらの要素毎に対策していくということになります。

僕の場合、TOEFL対策を本格的に始める前に
TOEICの参考書で文法を一通り復習しました。
大学で最後に英語を勉強してから6年近くのブランクがあったので、
文法知識にかなりの穴ができているだろうと考えたためです。
結果的にこれは後々非常に役に立ちました。端的に言えば、
「文法構造が解析できない文章は何回読もうと読めるようにはならない」ためです。
TOEFLの練習中に読めなかった文章があった場合に、
「このまま練習を積めばいつか読めるようになるだろう」と思っても、
絶対に読めるようにはなりません。

どのような文法構造になっているのか解析し(分からなければ予備校の先生に質問)、
そのような構文があるということを理解した上で、
意識しなくても構文の意味が取れるようになるまで繰り返し読むことで
はじめてその文章が読めるようになります。
時間はかかりますが、この作業を怠るといつまでたっても読める文章が増えません。

例えば、僕の場合、
TOEFLの勉強をはじめたときは、分子構文が解読できないレベルにまで
英語力が落ちていましたが、今では全く意識することなく
英語のまま一瞬で意味が理解できるレベルになっています。

というわけで文法あなどることなかれです。
GMATのSCをやった後にTOEFLを受けると点数が上がるのは
間違いなく文法力の向上によるところが大きいと思います。

さて、文法の後は皆さんおなじみの「大戦略シリーズ3800」で単語をやりつつ、
Web TOEFLの講座を受講して「Delta」という問題集を解くというパターンで勉強しました。
単語はレベル4までやった方がいいと思います。
レベル4はかなり難しいと思いますが、実際TOEFLに結構な頻度で出ます。
レベル3までしかやっていない人は、おそらく1つの長文の中に
10個くらい分からない単語が出てくると思うのですが、
流石に10個も知らないものがあると、
推測だけでは意味を取り違える可能性がかなり高くなります。

日本語の文章だって、これだけ知らない単語があれば
推測だけで処理するのは不可能ですから英語であればなお更です。
単語の覚え方は人それぞれだと思いますが、
兎に角単語も蔑ろにしていると絶対に点数は伸びません。

最後に読解力ですが、これは単語、文法という基礎ができていれば
量をこなすことで自然と備わってきます。
(といってもそれなりに時間はかかります)

簿記でも勘定の名前(単語)、仕訳の仕方(文法)が分かっていれば
財務諸表の作成(読解)は量をこなすことで自然と
早くできるようになりますよね。

Web TOEFLのブログにも書かれていますが、
スラスラ読めない文章を「スラスラ読めるようになるまで」繰り返し
読み続ければ自然と読解力は上がってきます。
僕の場合は、Web TOEFLの講座が終わった後は、
Barron'sという問題集を買ってひたすら練習していました。
この問題集は本番より難しめなのですが、
このリーディングを「意味を正確に把握しつつ5分で」
読めるようになるまで何回も練習しました。
全部で50題くらいリーディングがあると思いますが、
この50題全てを意味を把握しつつ5分で読めるようになれば
本番のTOEFLでも苦戦することはないと思います。

僕の場合、ここまでの学習を終えた段階で、
8割方30点、悪くても29点が取れるようになりました。
初めて受けたときは時間の足りなさにびっくりしましたが、
この段階では時間が4~5分余るようになりました。
(当然、見直しに時間をまわすことで満点を確実に狙いにいくことができます。)

というわけで以上がリーディングの簡単なまとめです。
なお、TOEFLでは背景知識の有無が出来の良し悪しに影響するのは
確かなので、苦手な分野は背景知識を蓄えることも戦略の1つです。

次回は僕がもっとも苦労したリスニングについてです。


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1 件のコメント:

  1. さっそく、レビューをありがとうございます。
    詳しく書いていただきとても参考になりました。

    私は読解力が弱いので、ひたすら繰り返し読んで力をつけたいと思います。
    また、Lのレビューも楽しみにしています。

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